(千葉県養老渓谷の空 By H.H)
「さあ、これから養生を始めるぞ!」と思った矢先の7月4日、38度の熱が出て寝込んでしまいました。
翌日の夕方、解熱剤を飲もうとフラフラしながらキッチンへ行ったところ、急に頭に閃光が走りそのまま気を失い倒れてしまいした。
しばらくして意識は戻ったものの床には血が流れています。一瞬自分がどこにいるかも分からず朦朧とする中、ようやく倒れたことを思い出しました。
なんとか立ち上がり、姉に電話をかけました。「お姉ちゃん、助けて~」もう、心細くて仕方ありません。
「早く救急車を呼びなさい!」との姉の言葉に我に返り、救急車を呼びました。
「救急車なんて呼んだら、コロナと思われる~」と余計な心配をする余裕は残っていた様です。
間もなくして救急車で病院へと救急搬送されました。血の海の正体は、倒れた瞬間顎の下がぱっくり割れ、下唇も歯が当たり貫通し出血したもので、さらに左の顎関節を骨折し顎がゆがんでいました。
救急搬送された患者のために用意された数台のベッドはコロナ禍でもカーテンの仕切りだけ。その中の一台に寝かされ、簡易のコロナ検査のあと医師が来て下さり、先ずは下唇の傷の処置、続いて下顎の傷の縫合と処置をして頂き、そのまま救急センターで一晩を過ごしました。
陰性の結果と共に入院病棟へと移り、口を開けることさえ痛いのに、ずれた顎を矯正するプレートを、なんとドリルで歯茎にビスを埋め込み装着したのです。こうしてプレートから突き出た突起に小さな輪ゴムを斜めにかけ、顎のゆがみの矯正が始まりました。
わずかにしか開けない口の隙間から流動食を流しこみ4日後退院。お陰様で貧血は治ったものの唇は腫れ上がり、裂けた顎を縫合した黒い糸が髭のよう。
(つづく)