(大阪の空 By.H.Y)
私は銀座漢方天クリニックで事務局長をしていました。
天クリニックに出社している時に、初めて見えた患者さんが、帰りにはキラキラ、にこにこして帰られることにいつも脱帽していました。患者さんが自らの体調をすべて述べなくても、その辛さの程度を、気診で察知することができますので、自分を理解してくれることに驚き、すぐに心を開かれるのです。
気診ではどんな状態なのか、それらの愁訴が身体全体にどの程度の影響を与えているのかということが理解できます。左羅先生はその辛さをわかって患者と接するので、どこの病院に通っても、この辛さを理解してくれることがなかった患者さんはびっくりされます。西洋医学における検査機器では、何らかの異常を把握することができても、愁訴の程度を測定できるもの、ほとんどないのですよね。
患者さんは、自分の辛さを理解してもらえるかもしれないという希望を抱きながら色々お話されるのです。左羅先生はそれらを聞き留め、さらに気診することで、今度は、身体の不具合部分を把握していきます。そして不具合の状況が把握できれば、その不具合を招いているおおもとの原因を、生活状況や精神状態を話していく中で突き止めていきます。もちろん原因がすぐにわかることもあれば、何回かの気診を要することもありますが。
気の状況や気の異常の原因等が解れば、その不具合を改善する手段を選んで、伝えていきます。気診による判断と、患者さんからの話を軸にして方法を相談しますので、患者さんには、安心をして話を聞いてもらえるようになっていきます。
(つづく)